第1回 SC PACKS東京
Information
講演:「インプラント解剖学」
講師:阿部伸一先生(東京歯科大学解剖学講座主任教授)
今回のテーマは「今見直すGBR」です。移植材料や手技の革新、更には再生医療の応用など目まぐるしく変化をしています。基本を理解しつつ現在GBRは何処にあり、何処に向かうのかを再考します。
第1回目のメイン講師は、東京歯科大学解剖学講座主任教授の阿部伸一先生です。GBRに必要な顎口腔系の解剖を今一度、ひもときながら詳細な情報を解説いただきます。
<抄録>
高齢社会になり、合併症を伴った患者、また著しい歯槽骨の吸収を呈する患者などの難症例が近年増加の一途をたどっている。この難症例に対する口腔内小手術に対しては、確かな解剖学的知識をもって細心の注意を払って望まねばならない。さらに、歯科インプラント術に関し近年の歯科臨床技術には、目覚ましい進歩がみられる。これらの新しいテクニックを臨床の場で成功させるためには、これまで以上に詳細な解剖学的知識が必要となる。
人体を構成する骨の中において、上・下顎の顎骨は歯を植立させ、歯を介して咬合力が直接的に骨内部にまで負荷されるという特殊な環境下にある。このため、顎骨の構造は、歯の植立状況の影響を大きく受ける。歯牙喪失後、顎骨のどこにどのような変化が現れるのかについて解説する。そして、その顎骨の変化によって、顎骨周囲、顎骨内部の神経、血管、筋、唾液腺組織など軟組織の位置関係が、口腔内からどのような部位に位置するように変化するのかについて解説を加える。成書などでのこれら軟組織の解剖学的な位置の解説は、ほとんどが有歯顎の時のもので、その違いが判断の誤りにつながり、偶発症を引き起こす可能性があるのである。チェックポイントの一例を挙げると、下顎舌側の顎舌骨筋線上を走行する舌神経の走行がある。患者の口腔内を覗き、下顎舌側粘膜を透かしたように舌神経の走行を指でたどれる歯科医がどれだけいるであろうか?全員がその走行を熟知していたら、偶発症(埋伏歯の抜歯の際など)によって舌の知覚、味覚神経麻痺、唾液の分泌障害などで苦しむ患者はいないはずであるが現実はそうではない。
演者は、《臨床医が知らなければならないチェックポイント》をかねてより提唱している。本講演を聞いていただいた次の日から、患者の口腔内を覗き、粘膜の中に潜む危険部位をチェックできるようになっていただきたいと思っている。
<阿部先生プロフィール>
略歴
1983年 | 芝高等学校卒業 |
1989年 | 東京歯科大学卒業 |
1993年 | 東京歯科大学大学院終了(歯学博士) |
1994年 | ドイツベルリン自由大学留学 |
2008年~ | 台湾 台北医学大学口腔医学院臨床教授 |
2010年~ | 東京歯科大学解剖学講座教授 |
2012年~ | 韓国 延世大学歯学部客員教授 |
学会活動等
・歯科基礎医学会評議員
・日本解剖学会学術評議員
・口腔インプラント基礎系指導医(日本口腔インプラント学会)
・日本口腔インプラント学会代議員
・日本顎咬合学会評議員
口腔機能に関する近著
・「歯のしくみ 口のしくみ」(クインテッセンス出版)
・「口腔からウェルエイジング」(クインテッセンス出版)
・「基本のきほん 摂食嚥下の機能解剖」(医歯薬出版)
<プログラム>
18:00 | 症例相談2名 |
19:00 | 阿部先生講演・質疑応答 |
20:30 | 月岡庸之「効果的プレゼンの基本」 |
21:00 | 終了 |
多数のご参加をお待ちしております。
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